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経営事例「経営者の引き際」

代々木上原から15分の税理士・会計事務所、

吉田一仁税理士事務所です。

本日は、経営事例「経営者の引き際」についてお話したいと思います。

Aさんは、32歳で独立して、私鉄2線が交わる乗換駅の近くに不動産業を始めました。

今では、店舗は本店を含めて3店になり、従業員は20名近くにもなり、

地元の大学などでは名が通るようになりました。

昨年65歳になり、IT会社出身の娘婿を後継ぎにしました。

自分自身は、代表権のある会長になりました。

従業員は、「会長になるには、まだ早すぎるのではないか?」といって驚いていました。

後継者は、IT会社出身の持ち味を活かして、物件紹介のホームページを開き、

同業者とインターネットでの情報交換など、外部への発信に取り組んでいます。

社内では、色々な資料もパソコンからすぐに取り出せるようになりました。

資料を探すことが速くなり、お客様にも好評です。

社内の会議では、スクリーンに映し出された資料をもとに進められており、

手元に資料はありません。

AさんはITが苦手で、次第に何が何だかわからなくなりました。

月一回の幹部会で、元気のないAさんに気がついた古い友人の社外役員のBさんは、

「この辺で一杯やりましょう!」と誘い出しました。

「急に従業員から相談や報告がなくなり・・・」とAさんが言い出し、

「毎日出勤するのが、億劫になりがちだ」と。

今まで大声で話し、明るい性格丸出しで、仕事をしていましたAさんには、

考えられないほどの落差です。

「Aさん。昔は忙しくて、地主さんとゆっくり話もできないと言っていましたが、

今なら地主さんとゆっくり話しができるのではないですか?」と水を向けました。

笑いながら、「そう、今の私なら・・・。いや、私だけができそうですね」と言いました。

Aさんは自分の居場所がはっきりと見えたのか、大きな声で明るく話し始めました。

「社長は現場を担当し、会長のAさんは一歩引いて今までできなかった

地主との長期の関係作りをし、さらに会社を発展させていこう」と言うことで、

会社内での役割が明確になりました。

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