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資産課税重税路線への布石

学芸大学から15分の税理士・会計事務所、

吉田一仁税理士事務所です。

本日は、資産課税重税路線への布石についてお話したいと思います。

東京税理士界のホームページには、韓国の税制を紹介しているページがあり、

そこを見ると、韓国にも日本と似たような相続税の制度があることがわかります。

ただし、みなし相続財産のところが特異です。

相続開始前1年以内に2億ウォン以上、相続開始前2年以内に5億ウォン以上を処分

(債務を負担した場合を含む)した財産がある場合で、その使途が説明できない状況にあったら、

その使途不明財産は相続財産とみなされます。

平成24年度税制改正大綱の取りまとめの際に、国税庁が相続税版の使途不明金課税案を

具申していたとの報道がありました。

相続開始前の一定期間内に、被相続人の財産を換金したり、被相続人が債務を負担したりして、

使途が不明な資金が一定額以上になる場合には、使途不明金を相続人が相続したと推定し、

課税価格に算入するという案のようです。

韓国相続税制のまったくの引き写しです。

従来はあるべきはずの相続財産がなぜ存在しないのかの最終立証責任は、

課税サイドにあったわけですから、立証義務を納税者側に転嫁することが目的です。

今年の改正予定には、年末時点で国外財産の総額が5000万円を超える者に提出義務を課した

国外財産調書制度の創設があります。

不提出には、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科されるものです。

そして、国外財産調書制度創設はすでに存在している財産債務明細書の改編で、

一方を国内版とし、他方を国外版とする趣旨による改正です。

所得2000万円以上の人に提出が義務付けられている財産債務明細書については、

不提出や虚偽記載に対するペナルティーはありません。

しかし、国外版が重い租税刑法で縛られるのに対し、国内版もルーズなままではいられない

のではないかと危惧されるところです。

このような流れをみていると、平成23年度の税制改正大綱で実現できなかった相続税の増税を、

平成27年から行うことを予定している税制抜本改革の中に、この使途不明みなし相続財産制や、

財産債務明細書の実効性確保のための制度改正などを一気に盛り込もうとしているのではないか

と穿った予測をしたくなってしまいます。

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