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相続分の譲渡

渋谷から4分の税理士・会計事務所、

吉田一仁税理士事務所です。

本日は、相続人の地位の譲渡についてお話したいと思います。

相続分の譲渡はあまり馴染みのない言葉ですが、民法にもその規定があることから、

相続における遺産分割の一形態として利用されています。

当然、相続財産が未分割であることが前提です。

この相続分の譲渡ですが、遺産に含まれる個々の相続財産の持分の譲渡でなく、

被相続人の財産の総体、すなわち現預金・不動産・有価証券といった積極財産と

借金や債務といった消極財産を含む遺産全体について、その相続人の法定相続分の

譲渡ということになります。

まさに、相続人の地位の譲渡です。

この譲渡は、有償・無償を問いません。

相続分の譲渡は、他の相続人はもちろんのこと相続人以外の第三者に対しても

することができますが、そのほとんどが他の相続人に対する譲渡です。

この相続分の譲渡の実行は、多くの場合「相続人間での遺産分割協議がなかなかまとまらず

合意に至らなかったとき」「早く解決をしたい」「相続の争いに巻き込まれたくない」

というのが大きな理由の1つです。

他の相続人への相続分の一部又は全部の譲渡は、譲り受けた相続人はその相続分が増加し、

一方、譲り渡した相続人はその相続分は減少します。

そして、相続分の譲渡が有償であれば、一種の代償分割ということになり、

たとえ無償であっても遺産分割手続きの一環であることから、贈与課税の問題も生じません。

これに対して、相続人以外の第三者に対する譲渡は、譲受人の第三者が

遺産分割協議に加わるなどして、複雑な関係を招来させる可能性があります。

例えば、相続分の譲渡人は、被相続人の債権者から債権弁済の請求を拒むことはできませんし、相続分の全部を譲渡した相続人であっても、相続税の申告義務は免れません。

また、相続財産に不動産などが含まれていれば、譲渡所得の申告が必要な場合もあり、

その譲渡の申告期限は「譲渡した年分か」「遺産が分割された年分か」といった問題など、

多くの課税上の未解決問題があります。

よほどのことがない限り、相続人以外の第三者に対する相続分の譲渡は控えるべきでしょう。

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