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欠損金の利用制限

代々木から12分の税理士・会計事務所、

吉田一仁税理士事務所です。

本日は、欠損金の利用制限についてお話したいと思います。

法人税では適格吸収合併であっても、被合併法人(消滅会社)の欠損金を引継ぐことは

もちろんのこと、合併法人(存続法人)の欠損金の利用についても厳しい制限を設けています。

理由は、被合併法人の収益力や含み益資産を引継ぎ、合併法人の欠損金の早期償却などの

租税回避の防止です。

平成22年度税制改正前では、下記の要件を満たすことが欠損金利用の前提でした。

・支配関係の合併・・・5年間の資本関係の継続

・それ以外の合併・・・共同事業要件(事業規模・特定役員の就任等)

過去に合併法人がこの制限規定をうっかり失念し、意図しない結果を

招来させてしまうようなことがありました。

その内容は、以下の通りです。

合併法人では、会社存続のために「不要不急資産の売却」「事業の分割・整理統廃合」

「早期退職」「人員整理」などで多額の欠損金を計上し、翌期以後5、6年以内で

この欠損金を回収できる事業再生を実施しました。

1年経過後、リストラの効果で会社の業績も順調で、3年目に先にリストラで分割した子会社を

理由があって、適格吸収合併しました。

単に子会社を元に戻す合併ですが、この時点で「資本関係5年を満たしていない」という理由で、下記のような思いもよらぬ結果を招来させました。

合併法人の「支配関係事業年度前に生じた欠損金」及び「支配関係事業年以降の欠損金のうち

特定資産の譲渡等損失額からなる一定の金額」は利用できない。

この欠損金の制限規定には、少なからず批判がありました。

そこで課税当局は、平成22年度の税制改正で、支配関係が5年なくても、

被合併法人等の設立の日から継続して支配関係がある場合には、

欠損金の利用制限を外すことにしました。

これにより、分割した子会社を5年以内に適格吸収合併しても、

上記のような悲劇を招来させることはなくなりました。

しかし、支配関係が設立当初からある子会社の場合は該当しますが、

これがまったく資本関係ない会社(会社規模を問わず)を適格吸収合併する際には、

下記の要件を満たさない限り、合併会社の欠損金の利用は制限されます。

・共同事業の要件を満たす

・合併法人の保有資産の含み益が欠損金額を上回っている

引き続き、失念は許されません。

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