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中小企業退職金共済制度

代々木公園から15分の税理士・会計事務所、

吉田一仁税理士事務所です。

本日は、中小企業退職金共済制度についてお話したいと思います。

以前のニュースで「中小企業退職金共済制度(中退共)では、退職金を減額することを

検討し始めた」という話題がありました。

中退共は中小企業の従業員が加入できる国の退職金制度で、現在36万事業所が加入し、

324万人の加入員がいます。

掛け金が企業の損金計上できる税制優遇制度があり、加入時や掛け金増額時に

国からの助成も受けられます。

企業規模は従業員300人以下の事業所(業種によっても違う)で、

自前で退職金制度を運用するのが難しい小規模事業所が多いです。

中退共は、2011年末で1,741億円の累積欠損金を抱えています。

先日来の厚生年金基金制度の廃止問題と同様に、運用難による積立不足が発生しているのです。

そもそも中退共の運用利回りは1%と想定していますが、実際は低金利の現在、

この率では運用できていません。

対策案として、この率を0.8%に引き下げを検討するとしています。

利回りが下がれば、当然退職金額は下がります。

他の案として、最低掛け金月5,000円を増やしたり、運用益が出た場合の付加退職金の

半額支給の率を下げたりして、積立金に充当する案等も出ています。

企業としては、退職金規定で中退共の退職金だけを支払うことにしている場合は、

従業員の受取額は減りますが、会社負担は増えません。

しかし、規定に退職金額が設定されていて中退共だけでは足りなくなる時は、

会社の負担額が増えるかもしれません。

企業年金では、先日厚労省が厚生年金基金制度を今後10年で廃止するという

方向を示してきました。

2012年3月には適格退職金制度が廃止され、3割の企業は中退共に移行しましたが、

残りの7割は企業年金を止めてしまったという状態です。

確定給付企業年金や確定拠出年金は、小規模事業所には導入しづらい面もあり、

拡大は今一つです。

会社への忠誠心や老後の安心感として、税制面の優遇などもあり普及してきた退職金制度も、

長期にわたる低金利で運用難に陥っています。

持続可能で安心感のある制度にするには、退職金制度の見直しが必要かもしれません。

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