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相続二重資格と相続人の数

用賀から6分の税理士・会計事務所、

吉田一仁税理士事務所です。

本日は、相続二重資格と相続人の数についてお話したいと思います。

相続二重資格の二つの事例があります。

■事例1

婿養子夫婦に子がないまま養子の夫が死亡して相続が開始したとすると、

養親実親も他界していた場合、相続人は妻と兄弟姉妹になります。

しかし、妻には「配偶者として」と「兄弟姉妹として」の相続資格があります。

■事例2

子が母の妹の養子になったものの、母もその妹も祖父より先死した場合、

祖父の相続で養子になった子は、「母」と「養母」の両方の代襲相続人として

相続資格を持ちます。

相続税の総額の計算では、法定相続分と代襲相続分の両方がある場合は、

二重身分としてこれを合算することにしています。

しかし、事例1の配偶者と兄弟姉妹との法定相続分の重複では、

行政先例は「配偶者の身分のみを認める」としているので合算はありません。

また、相続税法では相続人の数も税額計算に影響します。

相続人の数という場合、相続資格者の数・相続人実数のどちらなのでしょうか?

相続税法には、民法第5編第2章規定の相続人の数としか書かれていません。

法定相続人の数とは、相続資格者の数のことと解して相続申告したところ、

税務署がこれを実数と解して申告の訂正を勧奨してきました。

なので、訂正申告をした上で更正の請求をし、更正なしの通知処分・異議申立を経て、

審査請求事例になったものがあります。

冒頭に掲げた事例2です。

納税者の主張は、各資格に係る法定相続分を合算して相続税の計算をするのであるから、

相続人としての資格の数で基礎控除額を計算するのが適合的というものでした。

審判所は、下記のようにしました。

・民法第5編第2章の各条は、相続人となり得る者の範囲及び要件を規定したものである。

・代襲者の資格などを有することになれば、相続人の1人になれるという

結論を導くためのものである。

・資格が重複する相続人がいたとしても、相続人の実数が増加する訳ではないので、

請求人の主張は採用できない

なお、通達としては養子の数の制限に関する条項において、代襲相続養子は

実子扱いとなることを確認しつつ、その中で代襲相続養子でかつ直養子の場合に触れて、

相続人の数は実子1人としているものがあります。

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