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繰越欠損金に関する税制改正の狙い

代々木公園から15分の税理士・会計事務所、
吉田一仁税理士事務所です。

本日は、繰越欠損金に関する税制改正の狙いについてお話したいと思います。

法人税率の引き下げが政府与党で検討されるにあたり、繰越欠損金についての控除制限が
その財源として議論されているようです。

平成25年10月7日の日経新聞でこのような事が報じられましたが、
表立って議論しないことにしているらしく、「隠れた論点」と報じられていました。

平成23年12月改正として、欠損金の繰越期間は7年から9年に延長されました。

また、控除可能額は80%(大法人グループ内法人及び資本金1億円超法人に限る)に
制限されることになり、これが現行制度になっています。

70兆円余の公的資金導入で不良債権処理をしていたすべての大手銀行において、
欠損解消により10年ぶりに法人税の納付が再開となるタイミングにちょうど合っていました。

平成23年12月改正は、経済産業省から大企業の法人税率5%引き下げの財源として
打ち出されたものです。

当初案では、制限幅が50%で、中小法人除外など予定されていませんでした。

中小法人は中小企業税率での課税が大部分で、72.3%が赤字法人とされる
その大部分が中小法人という実態です。

それに照らすと、税率引き下げの恩恵の大部分は大法人にあると言えるところです。

逆に、繰越欠損金の大部分は中小法人のところにあります。

大法人の恩恵税制の導入のための財源を中小法人の繰越欠損金に求めたものの、
前回は果たせなかったのです。

国税庁の公表する「法人企業の実態(会社標本調査)」によると、
繰越欠損金は76.4兆円で、単年度黒字43.6兆円の1.7倍あります。

繰越欠損金控除額は9.7兆円、課税対象所得は33.9兆円ですが、
企業規模別欠損金発生割合・繰越残高割合は公表していません。

自由競争社会といいながら、中小法人と大法人の取引は非対等取引で、
そのための大法人による収奪の結果、中小法人の多くが欠損企業になっているのです。

国税庁も日経新聞も、中小法人欠損金と大法人欠損金とを区別せず、
欠損控除割合の程度問題にすり替えています。

先の日経新聞の記事には、「外形法人課税の対象にならない資本金1億円以下の法人に適用の
繰越欠損金控除への制限が自治体の課題だ」とあるので、狙いは明らかです。

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