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未成工事支出金の仕入税額控除の特例

用賀から6分の税理士・会計事務所、
吉田一仁税理士事務所です。

本日は、未成工事支出金の仕入税額控除の特例についてお話したいと思います。

消費税の新税率の適用がスタートして9ヶ月が経ちました。

これに伴う経理部門の事務負担が増えています。

事務負担の1つに、未成工事支出金について「目的物の引渡日」の属する課税期間に
仕入税額控除を行っている場合の税率(5%・8%・10%)の個別管理があります。

未成工事支出金とは、建設業が未完成である工事の費用を集計した科目です。

決算時には棚卸資産(流動資産)として貸借対照表に計上し、
工事完成時にまとめて原価に振替えられます。

消費税の仕入税額控除は、「課税仕入れ等をした日」に控除を取ることが原則です。
(購入時即時控除)

ですので、未成工事支出金に集計される原価項目ごとに、材料は「材料を購入した日」・
外注は「役務が完了した日」に個別に「課税仕入れ等をした日」を把握しなければなりません。

小規模の現場ならばそのような個別管理を行うことは可能ですが、
大きな現場となるとそうもいきません。

そこで事務負担を考慮して、未成工事支出金を完成時(目的物の引渡時)に
原価に振り替える際に一括して、仕入税額控除を行うことが通達で認められています。
(経理と継続適用を要件)

ただし、この特例の通達は「時期」についての特例であって、
「税率」については触れられておりません。

したがって、税率改訂期をまたぐ現場については、個々に適用税率(5%・8%・10%)を
把握しなければならないこととなります。(平成26年1月の国税庁HP「Q&A」)

もともと未成工事支出金は、小規模な現場の計上漏れや
間接費の配賦漏れなどが、税務調査で指摘されがちの項目です。

内容的にも、前払金(中間金)・材料貯蔵品・仮払金等の雑多なものが含まれることが多く、
大規模な現場では個別の「課税仕入れ等の時期」を正確に把握するのは大変です。

そのため、この特例は仕入税額控除の時期は遅れますが、
控除の「繰延べ」を認めているものですので、ありがたい面もありました。

ただ、今回は複数段階で消費税の税率が改訂されます。

どうせ煩雑になるのならば、税率改訂期は特例適用を行わずに、
落ち着いたら再適用するという考え方もあるでしょう。

しかし、これは「継続適用」の要件に引っかかりそうです。

頭の痛いところになります。

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