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会社設立したらすぐに法人口座の開設を!メガバンク以外がおすすめな理由

【この記事は加筆・修正を加え、2023年4月7日に最新版に更新されました】

会社には法人専用の銀行口座が必要ではあるものの

会社設立したら「ビジネスで使うお金」と「プライベートで使うお金」を分けることは、非常に重要になります。

そこで必要になるのが、ビジネス専用の銀行口座(法人口座)を開設することです。

しかし、実際には法人口座を開設するのはそう簡単なことではありません。

近年、振り込め詐欺や違法貸付(いわゆる「闇金」)などの金融犯罪に使われることを防ぐ観点から、個人であっても銀行口座の開設は厳しくなっています。

自宅や職場近くの店舗での口座開設を求められたり、銀行口座自体の利用目的を厳しくチェックされたりするのです。
実際に口座開設できるかどうかは、その人の状況とタイミング次第の部分はありますが、当然断られるケースも多々あります。

法人口座開設の場合、個人で利用する銀行口座よりもさらにハードルが高いのが現状です。
金融犯罪に使われることを防ぐ観点以外にも、さまざまな要素を勘案して審査が行われることが関連しています。

法人口座の開設が難しい2つの理由

ここで、法人口座の開設が難しい理由について解説しましょう。

1つ目は、会社設立・起業したばかりの状態は信用力が乏しいとみなされるためです。

会社設立・起業したての場合、ビジネスが成功するかどうかは自分も含めて誰にもわかりません。
また、銀行側からしても何をしている会社なのかわからない以上、信頼に足る取引先になりうるかは判断できません。

つまり、銀行の立場からしたら自社のサービスを使わせることは抵抗があるのです。

2つ目は、会社設立・起業したての会社に銀行口座を使わせるメリットが銀行側にはあまりないためです。

銀行は大まかに言うと、以下の4つのビジネスを行い、収入を得ています。

  1. ATM利用時や振込み時などに徴収する手数料
  2. 融資の際の利息
  3. 金融商品の販売
  4. 投資銀行業務

会社設立・起業したての法人や個人事業主には、銀行から直接融資を実行することはほぼないため、融資の際の利息による収入も見込めません。

つまり、銀行にとっては「良いお客さん」ではないので、法人口座を使わせる意味にも乏しいのです。

メガバンクよりネット銀行や地方銀行・信用金庫・信用組合な理由

会社設立・起業したての人が法人口座を開設する場合、どこの銀行に口座開設を申し込むかも重要なポイントになります。

一般的には住信SBIネット銀行・楽天銀行・ジャパンネット銀行などのネット銀行は、メガバンクと比較すると法人口座の審査には通りやすいといわれています。
ネット銀行は、2000年代に入って出てきた新しい業態であり、口座開設数を増やすのが経営上の課題である場合が多いためです。

また、地方銀行・信用金庫・信用組合も検討に入れてみましょう。
地方銀行・信用金庫・信用組合の中には、地域振興の観点から積極的に創業支援を行っているところもあるためです。

さらに、「日本全国どこでも申し込める」という意味でゆうちょ銀行もおすすめです。
ただし、法人口座であっても預け入れられる限度額が1,300万円までと決まっています。事業が拡大したら、他の銀行の法人口座と併用する前提で使いましょう。

ネット銀行や地方銀行・信用金庫・信用組合の審査に通るためにチェックすべきポイントは?

しかし、これらの銀行を選んだからといって、必ず審査に通るとは言い切れません。
特に、次の点は厳しくチェックされているので注意してください。

1つ目は、代表電話番号が固定電話の番号であるかどうかです。

銀行によっては代表電話番号として固定電話の番号を使うよう、法人口座の申込書に明記されていることもあります。
携帯電話は簡単に手に入れられるため、実態のある法人の電話番号であるかどうかがわかりにくいためです。

2つ目は、資本金があまりに少なすぎないかどうかです。

今の法律では、資本金が1円であっても会社設立できます。
しかし、本当に1円しかないなら会社の業務は到底できません。

資本金の額は、銀行が「本当にこの会社は事業を続けていけるのか」を判断する重要な要素になります。
あらかじめ「事業を続けていくために妥当な水準とみなされる額」まで資本金を増やした方がいいでしょう。

なお、会社設立における資本金の決め方については、以下の記事で詳しく解説していますので合わせてご参考にして下さい。

関連記事:株式会社設立時の資本金はいくらにする?後悔しない資本金の決め方

関連記事:合同会社設立時の資本金はいくらにする?最低額や平均額・決め方を紹介

会社設立する前から法人口座の開設についても専門家に相談しておこう

年々、法人口座の開設が本当に厳しくなってきています。

何も考えずに1つの住所に数百・数千以上の登記がされているバーチャルオフィスに本店を置いてしまったり、資本金が極端に少なかったり、事業目的があいまいだったり…
会社設立した後に法人口座の開設ができなくて、なかなか気持ちよく事業をスタートできないというケースも多くなってきているのも実情です。

そんなことにならないためにも、会社設立する前から法人口座の開設についても税理士などの専門家に事前に相談しておくことをおすすめします。

どこで法人口座の開設をするのがよいのか、インターネットバンキングはどの銀行がおすすめなのか、会社設立したらどこか銀行を紹介してくれるか…

会社設立後にお世話になる予定の顧問税理士などの専門家に事前に相談しておけば、個別に付き合いのある銀行を紹介してくれたり、どこで法人口座を開設するのがベストなのかなどのアドバイスをしてくれるかもしれません。

当事務所でも顧問先様や会社設立からサポートさせていただくお客様には、事前に以下のようなアドバイスをさせていただいたり、個別に付き合いのある銀行を紹介したりしています。

  • 会社設立前に登記情報をどのようにしておけば良いか
  • 会社設立後に具体的にどこの銀行に法人口座の開設を申し込めばいいか
  • メガバンクで法人口座を開設するならどこの銀行が良いか
  • 世田谷区・目黒区などで融資を見据えて取引をするとしたらどこの銀行が良いか など

みなさまも会社設立する前に専門家にしっかりと相談して、気持ちよく事業をスタートできるよう準備しておきましょう。

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